
日系不動産投資会社のビジネスモデル
日本在住の富裕層・高所得者向けに米国不動産ビジネスを展開する大手日系不動産会社は自己資金で物件を買い付け、リフォーム後にテナントを探し、マージンを乗せた上で投資家に販売します。住宅ローン融資、販売後の物件管理を含む「パッケージサービス」です。売買取引における日系不動産会社の役割は、投資家の利益最大化を第一に考える「バイヤーズエージェント(買主代理人・仲介業者)」ではありません。現地で格安物件を買取、リフォームを施し、再販を行う「売主」となります。
米国中古不動産投資を利用した節税スキーム(加速度償却)として一時期流行したものの、日本の税制が変更され、現在では個人レベルでの大きな節税は出来なくなりました。代わりにコストセグリゲーションを勧めているようですが、それなりの規模がないとあまり意味がありません。
引き続き人口増加が予想されるテキサス・ダラス近郊を対象とした米国不動産投資パッケージを販売する日系大手不動産会社が積極的に物件を購入、現地企業を買収しています。日本人資産家・富裕層・投資家のみでなく、アッパーマス層やマス層の米国不動産投資を取り込むことを視野に入れているのではないかと思います。
「金利の低い日本で購入資金を調達し、米国不動産を購入すれば、ドル資産を高利回りで運用、しかも家賃も物件価値も上昇し続ける」と日系不動産会社の営業担当から説明を受けるかもしれません。しかし、不動産投資会社が作成するキャッシュフローやリターンは現実に見合ったものでしょうか。現地を訪れたこともなく、米国不動産投資の経験もない営業担当者には市場動向、家賃相場の肌感覚はありません。物件そのものにはあまりご興味がない投資家が多く、ご購入価格を精査しない傾向です。
市場の将来性やリスク要因を詳しく調査することもなく、節税や分散投資が目的で購入をお決めになる投資家が多いようです。物件価格や管理費用が高過ぎると後日お気付きになる方は少なくありません。しかし、ご購入時に不動産投資関連会社から融資を受けていたり、管理や会計を任せたりしていると、途中で管理会社を変えたり、売却時に他の不動産会社を起用することは難しくなります。丸ごとお任せのパッケージサービスをご購入になる前に不動産会社との契約内容を隅々までご確認頂くことを勧めます。
米国不動産投資を実践されたい方、割高なパッケージサービスをお使いにならずに米国不動産投資を始めたい方は、地場不動産仲介会社所属のエージェントにお問い合わせ頂くと、現地価格で物件を購入出来ます。ZillowやRedfin等の消費者向けサイトに掲載された物件はすべてご検討対象となります。
弊社の仲介により投資物件をご購入頂いた場合、入居者探しは弊社にて実施可能ですが、物件管理については専門業者を紹介します。多くの米系不動産仲介会社は投資物件の買付とテナント探しは請け負いますが、物件管理は行いません。必要とされるスキルセットがまったく異なるからです。エージェントが管理を引き受けることを禁じる仲介会社も多く存在します。保険会社や会計士も紹介可能です。
【2026年8月16日更新】
